1. インデックス投資とは何か
これを説明するにあたり専門用語がどうしても出てきてしまいますが、できる限り知識ゼロの方でもインデックス投資を理解できるように説明します。
インデックス投資とは、「市場全体に投資」することで、教科書的に言うと特定の指数(インデックス)に連動する商品に投資する方法です。特定の指数とは何か。具体名を挙げると、日経平均株価といった日本の代表的な指数があります。日経平均株価って聞いたことはあるけど、そもそも何?おっしゃる通りです。でも今日で分かります。
日経平均株価を学校のクラスに例えて説明します。クラスで、全生徒のテストの成績を見て、クラス全体の平均点を出しますよね。ここでは2人だけのクラスと仮定して100点を取った生徒と50点を取った生徒がいるとします。もし、全生徒の平均点を出すなら、100点と50点を足して2で割るわけです。この平均点が、クラス全体の成績を代表する数字になりますよね。これと似ていて、日経平均株価は日本の代表的な企業225社の「株価」の平均(単純な平均ではないのですが、ここでは説明を省きます。)を出したものなんです。
日経平均株価は日本経済の元気度を測る指標となっています。下の表が2025年3月末時点の日経平均の組み入れ上位5銘柄です。ちなみに1位のファーストリテイリングに聞きなじみない方も多いと思いますが、ユニクロの会社です。例えば、ファーストリテイリングの株価が10%上昇すると、日経平均株価は1.1%(=10%*11%)上昇します。
順位 | 銘柄名 | 業種 | 構成比率 |
---|---|---|---|
1 | ファーストリテイリング | 小売業 | 11.0% |
2 | 東京エレクトロン | 電気機器 | 5.6% |
3 | アドバンテスト | 電気機器 | 4.8% |
4 | ソフトバンクグループ | 情報・通信業 | 4.1% |
5 | KDDI | 情報・通信業 | 2.6% |
初心者の方は投資と聞くと、トヨタなどの個別企業の株式を買うことを想像するのではないでしょうか。インデックス投資とは、そういった個別企業の株式を買うのではなく、日経平均株価など市場全体の指標に基づいて運用される商品に投資することで、個別銘柄の選定をせずとも市場全体に投資することを言います。
ちなみに、インデックス投資の対義語としてアクティブ投資というものがあります。アクティブ投資とは、市場や個別の企業を分析して、より高いリターンを目指して銘柄選びや売買タイミングを決める投資方法です。要するに、積極的(アクティブ)に売買して、より高い利益を狙うという方法です。ですが、初心者の方はアクティブファンドには投資しなくて大丈夫です。その理由を後述します。
2. 初心者におすすめな理由(メリットとデメリット)
結論から言うと、コストが圧倒的に低い、これに尽きます。これ以上のメリットはないと考えています。アクティブファンドとコストを比較すると、ファンドにもよりますが数倍以上の差があります。
一応、ほかのメリットを挙げると、自身で個別銘柄を選ぶ手間が省ける。また、市場全体に投資するため、リスク分散が自然に行われ、特定の企業の不調に左右されにくくなります。日経平均株価の1銘柄の株式の価値がゼロになっても個別銘柄に投資していた場合に比べ、指数全体に対してのダメージは相対的に軽減されます。
唯一デメリットを挙げるとすると、面白みがない。自分で頭使って投資するわけじゃないので、飽きてしまう部分はあります。下落に怖気ずに、ただひたすら長期間寝かせる忍耐力が求められます。
3. インデックス運用するために初心者はまず何をすればよいのか
まず身分証明書とマイナンバーがわかるものを用意して証券口座を開設してください。多くの証券会社では、オンラインで簡単に口座開設ができ、数日以内に取引を開始できます。
口座が開設出来たら証券会社のサイトから積立投資の設定をしてください。月1万円からで十分です。インデックス投資×積立投資をすれば、あなたはもう初心者ではありません。
その後は、月々の積立資金を口座に入金だけしてもらって、そのまま数年放置で大丈夫です。
4. インデックスファンドの選び方
とりあえず人気の商品を選べば間違いないです。なので、証券会社の売れ筋ランキングで上位のインデックスファンドを買ってください。
もし悩んだら、前述のとおり運用コストの低さは重要です。私が友人におすすめを聞かれた際は、月々の投資金額を聞いて、50:50で日本と米国の信託報酬が一番低い商品にしとけば?みたいな感じでアドバイスします。具体的には、eMAXIS SlimシリーズやSBIや楽天シリーズのインデックスファンドといった低コストの商品の中から選んでもらいます。
5. 主要インデックスの過去のパフォーマンス
主要インデックスの過去のパフォーマンスを見てみると、長期的には安定的な成長を示しているものが多いです。例えば、日経平均株価も過去20年のパフォーマンスを見ると、平均で約4~6%程度のリターンを記録しています。米国のS&P500は過去30年にわたって平均年利回り(リターン)が約7~10%程度で推移しています。
もし仮に月3万円を年率5%で20年間運用していたら、いくらになっていたでしょうか。答えは、約1228万円で、儲けの部分が508万円です。普通にこの期間利息ゼロで貯金していたとしたら720万円(=3万円*12か月*20年)なので大きいとは思いませんか?
このように長期的な投資を前提にしているため、短期的な市場の上下動に振り回されないようにすることが大切です。私はどれだけ下落しても過去の上昇してきたデータを心の支えにして、こんなのかすり傷とノーダメージを装っています。
6. まとめ
インデックス投資とは市場全体に分散して投資することです。難しいことを考える必要はなく、誰でも簡単にできるので、今すぐ始めてください。インデックス投資以外は何もしなくて大丈夫です。あとは下落に動じないメンタルを身に着けて放置してください。
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